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塗装下塗り材の違いについて徹底解説!

2024/11/02

塗装工事の仕上げにも関わる重要な工程の一つが下塗りです。
何事にも言える事ですが、準備や段取りを丁寧に時間をかけてすることで完成の度合いは確実に変わります。
今回は塗装の下塗り材にスポットを当ててご紹介させて頂きます。

京都市を拠点に活躍する塗装屋「リペインターズ」の代表、高橋が監修です。
この記事をお読みいただけましたら、実際に使われている下塗り材の知識が身につきます。
工事見積りから塗装業者の良し悪しにも気がつけるかもしれません。

下塗り材の種類

下塗り材には大きく3種類あります。
プライマー、シーラー、フィラーです。

それぞれの特徴をご紹介します。

プライマー

プライマーは英語で『primary』、「最初の」という意味になります。
素地と仕上げ塗料の接着剤の役割を果たす下塗り材で、塗料がくっつきにくい金属素材等に使用します。

プライマーが使用される箇所

主に、庇・霧除け、雨戸などの金属系素材に用いられます。
昔は金属素材を使われてきた上記の部分も、最近は高耐久で錆びにくいガルバリウム鋼板が主流となりつつあります。
高耐久とはいえ、メンテナンスフリーの建材はまだ発明されておりませんので、定期的に塗膜でコーティングしてあげないと劣化で色褪せやサビは発生します。
ガルバリウム鋼板を含む、金属系素材はケレン・ペーパー掛けの目粗しと、防錆プライマーの塗布で仕上げ塗料の密着性を高める必要があります。

また、サイディングの目地のシーリングを打ち直しの際にも、プライマーを目地に塗り込無必要があります。
プライマーを塗らずにシーリングを打設すると、サイディングとシーリングの間に隙間を作ってしまい、剥がれやすくなります。

シーラーとは

下地に染込ませることで、上塗り材の塗りムラを防ぎ密着性を高める効果があります。
サラサラのテクスチャーで浸透力が高いのも特徴です。

シーラーにも水溶系と溶剤系の2種類があり、水溶系は比較的浸透力が低いのに比べ、溶剤系は浸透力が高く下記の効果にも優れています。
①アルカリ成分を抑える効果:コンクリート・モルタルは中に含まれるアルカリ成分が表面に出てくるのを抑える効果がある
②仕上げ塗料の吸い込みを抑制
③上塗り塗料の密着性の向上
④脆弱下地の強化

素地の耐久性は必ずしも一定ではなく、表面は比較的弱い層に覆われています。
浸透力の弱いシーラーは弱い表面層に膜を作り、浸透力の強いシーラーは深部の強い層まで到達し弱い層が強化されます。
セメント系の建材は炭酸ガスや酸性雨により経年すると表面の劣化・脆弱化が進むので浸透性に優れたシーラーの選択が必要です。
※だんだん表面が脆くなっていくので、それをシーラーで強化する必要があります。浸透力のないシーラーではそのような効果が期待できません。

シーラーが使用される箇所

主にサイディングなどに使用します。
場合によってはモルタルやコンクリートに使う場合もあります。

フィラーとは

凹凸があるごつごつした表面を平滑にして、小ヒビを修正する役割があります。
木工用ボンドのようにドロッとしたテクスチャーです。
凹凸のある表面に塗料を塗る場合、平滑の面に塗るよりも多く塗料を必要とします。
少しでも余分な塗料の使用を抑える為にも、フィラーの塗布が必要です。

セメントフィラー、樹脂が入ったフィラー、伸縮性のある微弾性フィラーなどの種類があります。
下地にクラックが入っても多少追従する効果があり、建物内部に水の侵入を防ぎます。

シーラーの塗膜が10~15ミクロンなのに対し、フィラーはおよそ100倍の厚みがあります。

フィラーを使用する箇所

モルタルやALCに使用します。
仕上げの仕様もいくつかご紹介します。

リシン仕上げ

アクリルエマルションペイントの中に骨材が入っていて、砂壁状の仕上がりになります。
石の部分の塗膜は1mmほどありますが、膜厚はそこまで厚くなく、30~50ミクロンほどの厚みになります。
※1mmは1000ミクロンの塗膜です。
防水性があまり高くありません。

吹付タイル仕上げ

吹き付けで玉模様を付ける塗装方法です。

吹き付けスタッコ

リシン仕上げの上に骨材の入った玉を厚く吹き付けたものです。
重厚感がありリシンよりも高級感が演出できるデコボコが激しいので塗り替えの際に塗料が沢山必要になります。

塗料の量はリシンを1とすると、吹付が2、スタッコが5~10ほど必要です。

まとめ

下塗りは塗装工事には必要不可欠の工程です。
しかし、それに使用する下塗り材は用途や建材、建物の立地条件によって選ぶものは異なります。

しっかりした塗装屋でしたら、見積り書に使用する下塗り材の記載しています。
もし、記載がない場合は、どのような下塗り材を使用するか確認すしてみても良いかもしれません。

建物や用途に適さない、コスパ重視の下塗り材を使用しているようなら要注意!
他の塗装屋に相談し意見を聞く事もおすすすめします。

勿論、リペインターズは使用する下塗り材もしっかり見積もりに記載しております。
また、塗料や材料に関する知識の豊富な職人も多く在籍しておりますので、小さな疑問もお気軽にご質問ください。

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