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塗装日誌

京都府八幡市にて天井補修、下屋のシート防水〈F様邸雨漏り修理〉

2023/05/13

こんにちはリペインターズの広報担当です。

今回は京都府と大阪府の境、八幡市の小高い丘にある住宅街の一角までやって来ました。
築40年ほどの木造戸建て住宅の玄関上、下屋の様子がおかしいとご連絡があり駆け付けました。

現場の状況

玄関天井 施工前

お住まいになっている施主さまに挨拶して玄関先から下屋の天井を見上げますと何だか天井が垂れ下がって来ています。
垂れ下がって来ている部分は塗装がめくれてきており、めくれた部分から雨漏りも発生している様です。

原因を探るべく下屋の屋根上に昇ってみますと、屋根構造は板金で葺かれていました。

シート防水 施工前

ただ経年劣化による影響で表面は塗装が完全に近いぐらいに剥げ落ちて剥き出しになった状態で板金は赤サビが一面に発生していました。

雨漏りの原因は板金が経年とともに伸び縮みしたことによって板金の繋ぎ目であるジョイント部分に隙間が生じて、その部分から雨水が侵入したようです。
板金のサビ具合から予想するに、ここまでの状態になるのはかなりの年月を有すると思います。
施主さまにも現在の状況をご説明し、天井の塗装剥がれがいつ頃から始まり、最後の下屋根の板金メンテナンスはいつ頃されたかを伺いました。
おそらく雨漏りは20年ぐらい前から始まったと思われ、内部の構造材の影響は深刻である可能性もあります。

このままでは下屋全体が崩落しかねない状況ですので、内部の構造材修繕を視野に入れつつ工事を進めていきます。

今回の雨漏り修理方法について

作業の進め方としましては、塗装が剥がれている下屋天井の解体から始まり内部の構造材の劣化具合に応じて、構造材を組み直して将来の崩落の危険性を回避します!
その後、下屋の屋根部分の板金繋ぎ目の隙間を修理に入りますが、再び板金を葺き替える工法を取ると経年による板金材の伸縮で隙間が空く事が予想され雨漏りが年数とともに起こりかねません。

従いまして板金での屋根葺き替えで無くて、今回は別のやり方を模索した結果、今回はシート防水工法を選択しました。
この工法でしたら柔らかなシート素材を下屋に貼り合わせていきますので屋根材の伸び縮みに追従していきますので隙間からの雨漏りは発生しにくいと思います。

防水塗装ではなくシート防水工法の為、私たち塗装屋のできる範囲ではなく協力業者の施行となります。
早速、お世話になっている防水屋さんの方にお願いしておきました!

下屋下の天井補修

既存天井の解体

玄関天井 施工前

玄関先から見上げた下屋真下部分の天井が長年の雨漏りにより、膨張して膨らんでいます。
表面の塗装も剥がれ落ちてきているので、内部の構造材の損傷が心配です。
まずは解体から始めます。

真下からハンドカッターで切り込みを入れていきます。
内部の構造にライトを当ててしっかり見ると、予想どおりに木材で構築している構造材は水が廻った事により腐食がかなり進行しております。
現状、木材が腐食により瘦せ衰え下屋全体を支え切るのが精一杯という感じです。

玄関天井の腐食玄関天井 腐食

腐食で粉のようになっている部分もあり、点検の為に開口部を設けただけでボロボロと崩れてくる状態です。
下屋上にはエアコンの室外機も乗っており、よく今まで持っていたと思います。
一刻も早く内部の構造材を復元しないと崩落の危険があり危険ですので、内部の構造材状況を見極めて、撤去作業を進めていきます。

天井内部の復元

撤去が終わりましたら次は天井内部の復元を行います。
欲を言えば下屋自体を完全に撤去作業して、新たに一から構築が望ましいと思いますが、あくまでも修繕ですのでそこまでは出来ません。
再生可能かどうか?内部の状態を点検し、修繕で行けるかどうか判断します。

玄関天井 腐食

何とか使える部材は使い、使えない部材は修繕で問題無いと判断しました。
ここは協力業者の大工さんの腕の見せ所です。
大工さんは丁寧に内部を調べた後、修理すべき箇所を見つけ出し、それぞれに最適な修理方法を選択しました。
天井や梁をはがして内部の木材を完全に取り除いた後、新しい材料を使用して補修し、内部の構造を強くしました。

修理が終わったあと、下屋の内部は見違えるように綺麗になりました。
大工さんのおかげで下屋の崩落を防止する工事は終わりました。

構造材の修復が終わりましたら、最後はケイカル板(ケイ酸化カルシウム板)で蓋をします。

ケイカル板は水濡れに強く、木材より軽くて国土交通省認定の不燃建材であります。
また吸湿性が無いので変形が起こりにくい素材で、腐食を押さえカビを防止する働きがあります。
多くは屋根付近の軒裏天井に多用されますが、こちらの天井にも適格な材料です。
こちらには後で塗装を行って仕上げていきます。

シート防水による下屋のカバー工法

これで崩落の危険性は回避できましたので、今度は下屋の屋根を修繕していきます。

シート防水 施工前

現状の屋根構造は板金による金属屋根であります。
今回はこの板金屋根を撤去せず、シート防水によりカバー工法工事で対応していきます。
下屋内部の構造材を組み直した事により新たな屋根材を支える強度は増したので、既存の板金材の上から塗装する事も考えましたが、板金自体の状態が悪く寒暖差により今後も伸び縮みすると思います。
従って塗装工事だけで終了しても将来的に隙間が発生して雨漏りが始まるでしょうから、シート防水でカバーする事に決定しました。

シート防水とは

シート防水はその名のとおり、塩化ビニール製や合成ゴムで出来たシートを施工面に貼り付ける工法です。
広い面積でも一度に防水処理が出来るのが特徴で屋上や軽歩行できる陸屋根に用いられる事が多いです。

シート防水には密着工法と機械的固定工法の二種類の工法があります。
今回は下地の影響を受けにくい機械的固定工法を選択しました。こちらの方が乾燥期間も短期間で済みますのでリフォーム向きです。

シート防水

シート防水の施工

シート防水の施工は専門業者さんの範囲になりますので協力業者の防水屋さんに施工をお願いしました。
事前に連絡を入れていましたので施行希望日に来て頂けました。以下防水屋さんの施工の進み方をお伝えします。

絶縁シートの施工

まずは下屋上の水たまりが出来そうな不陸な部分は事前に補修して平滑処理しておきます。
次に絶縁シート(通気シート)を用意して敷き詰めていき、敷き詰めには突き付けとして、しわや膨れが発生しないように貼り付けます。

シート防水 機械的固定工法

絶縁シートが重なり合う面には接着テープを用いて繋ぎ合わせていきます。
機械的固定工法は接着剤を大量に使う密着工法とは異なり、下地に含んだ水分や湿気を効率的に絶縁シートから排出しますので、防水層の膨れ防止と下地調整を必要としません。そのため既存の下屋上の施工に適しています。

ディスク盤取り付け

絶縁シートの取り付けが終わりましたら、次はディスク盤を取り付ける為に、敷き詰めた絶縁シートの上から取り付け穴をドリルで開けていきます。
ディスク盤の取り付ける間隔は全体的なシートの割り付けや風荷重を考えて適切に配置していきます。

絶縁シート

入隅に鋼板施工

ディスク盤の取り付けが終了しましたら、次は下屋端の入隅部分の立ち上がりに細長い薄い板状の塩ビ鋼板を貼り付けます。
立ち上がり周囲にぐるりと貼り付けて行き排水のドレン廻りにも形状に合わして曲げて貼り合わせていきます。

ディスク盤

塩ビシート密着

次に上から防水性の高い塩ビシートを敷設して防水層を作っていきます。

入隅部分の立ち上がりは溶着液で溶着させていきます。溶着液とは塩ビシートを溶かす成分が含有された専用の施工材料です。

絶縁シート

下屋上の広い面は、ディスク盤にも最初から接着剤が塗り込んであるので、ライスターという誘導加熱装置を使い熱融着して取り付けていきます。

ライスターの先端から600度の高温が発せられ熱で塩ビシートを溶かしてディスク盤と溶着するのです。
ライスター(誘導加熱装置)には電流が発生しており、金属部分のみ加熱されるのでディスク盤のみを熱で加熱し固定していく仕組みです。

塩ビシート自体に熱を与えてディスク盤と固定するのでは無く、塩ビシート下と絶縁シートの間にあるディスク盤自体を加熱するので熱でシートが溶ける心配はありません。
IHキッチンと同じでく磁力で金属を発熱させている訳です。

塩ビシート

ディスク盤のみ固定する訳ですから、下地にびっしりとシートが張り付いているのではありませんので、下地内で夏場に水分が浮き上がって来ても効率よく外に逃がす事が可能です。
既存屋根に染み込んだ水分が効率よく排出されるのです。

カバー工法で気を付けるべき点は、長年において雨風に晒されてきた下屋上には乾き切らない水分があるので夏場に蒸されて蒸発した水分の逃げ道の確保が必須なのです。

シートが重なる合わせ目部分は溶着液を切れ目の無いようにシールして繋ぎ合わせていきます。

塩ビシートシート防水 完工

改修用ドレンの設置

排水口部分は狭く奥深い場所ですので専用の改修排水口ドレンを使います。
最初から塩ビシートにドレンがくっ付いている形をしているので、こちらを既存排水口に差し込み固定していきます。
排水口は1箇所だけでしたので施工は容易にすみました。

シート防水 完工立ち上がり

塩ビシートの耐久性とコスト

耐久性自体は紫外線の照射量、太陽光の当たる方角や角度によって変わりますが施工後15年から20年ほどを耐久性があります。
既存防水層を撤去せず施工出来るので処分費が発生せず工期短縮にもつながり一石二鳥です。完全に溶着できれば1枚の繋がったシートになりますので耐久性も増します。

京都府八幡市にてシート防水〈F様邸雨漏り修理〉

以上を持ちましてすべての塩ビシート工法は無事に終了しました。

この記事の施工実績は下記をご覧ください。

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