かわらUの塗装について
2025/02/25
今回はメンテナンスに注意が必要な屋根材、かわらUについてご案内いたします。
かわらUとは
かわらUは1970年頃から積水化学工業より製造、販売されていた瓦を模した波型のセメント製のスレート屋根材です。
主に、カバー工法と呼ばれる、既存の屋根の上からもう1層屋根を重ねて強化する屋根修理の方法で使われる素材で、非常に軽量です。
販売当初はコストパフォーマンスと施工性の高さから大人気商品となり、50万件以上の使用されました。
しかし、強度を保つためにアスベストを含有していたことが問題となり、1990年以降はアスベストを含まないノンアスベストを開発、販売し始めました。
強度を補うために含有していたアスベストがなくなったことで、従来の物よりも耐久性が落ち、劣化しやすく脆い屋根材となってしまったため、クレームが増加して販売終了となりました。
かわらUの塗装
結論から申し上げますと、かわらUの塗装はできません。
劣化によりかわらU自体の表面が剥離してしまうため、折角塗った塗料も一緒に剥がれてしまうおそれがあるのです。
また、1990年以降に販売されたノンアスベストのかわらUに関しては、アスベストを含まないことで強度が落ちており、塗装職人が上がった際に割れてしまうため、塗装作業自体が出来ません。
かわらUのメンテナンスはどうしたら良いの?
では、かわらUの屋根のメンテナンスはどうしたら良いでしょう?
本来、セメント瓦は塗装をして強度と耐久性を保っていくものですが、かわらUそれが出来ないので「葺き替え」をするしかありません。
カバー工法で施工されている場合はかわらUを剥がし、その下の屋根の強度を計測して問題がないようでしたら改めて屋根の改修工事になります。
まとめ
各メーカーは、コストパフォーマンスに優れて便利な建材を開発していますが、建物の立地条件や用途によって劣化のスピードは異なり、施工する職人によっても多少の耐久性の差は出てしまいます。
現在販売されている建材の中にもかわらUのように、メンテナンスが不可な物が今後発覚するかもしれません。
建物のプロに調査、見積りをしっかり依頼し、一緒に最適解を見つけることが最善の策かと思います。
かわらUの屋根ですと、リペインターズでも施工が困難なため協力会社の屋根屋さんに相談する事態になるかもしれませんが、お悩みが解決されるようご提案をさせて頂きます。
屋根の事でお悩みの際も、リペインターズにおまかせください。