全部同じじゃない!サイディング別適正塗料について!
2024/12/23
リペインターズのお問合せの中で1番多く寄せられるのは、外壁塗装のご相談です。
今から100年前は、ほとんどの住宅の外壁が木製でしたが、昨今は様々な外装材がございます。
今回は、サイディングの種類と、適した塗料についてご紹介させて頂きます。
今回も、監修は建築業界歴20年以上の高橋代表です!
Contents
サイディングの種類
一言にサイディングと言っても、大きく分けて木質系、金属系、窯業系、樹脂系の4つの種類があります。
それぞれの特徴とメリット・デメリットをご紹介致します。
木質系サイディング
杉・赤松・モミの木などの木材を使用したサイディングです。
木質系サイディングのメリット
木目の美しさや木のぬくもりを感じるデザインに最適で、ナチュラルな印象を与えます。
遮熱性と遮音性に優れています。
木質系サイディングのデメリット
他のサイディングと比較して、耐久性と防火性が低いく、湿気や害虫に弱い性質があります。
価格も決して安価ではありません。
金属系サイディング
アルミやスチール製のサイディングです。
最近はスチールの鉄板に亜鉛とアルミ合板をメッキしたガルバリウム鋼板が主流になりつつあります。
金属系サイディングのメリット
モダンな印象を与える意匠性です。
強度と耐久性に優れており、風や雹にも強い特性があります。
メンテナンスも比較的少なく済むので、長い目で見たら経済的なサイディングです。
金属系サイディングのデメリット
他のサイディングに比べて高価です。
沿岸沿いなど、立地によっては錆が発生しやすいので、一概に「長持ちする」とも言えないので要注意です。
窯業系サイディング
セメント・非金属原料を固めて作った外装材が窯業系サイディングです。
窯業系サイディングのメリット
耐震性、遮音性、防火性に優れています。
レンガ調、木目調などのデザインも豊富で、毎年各メーカーから新製品が発売されています。
窯業系サイディングのデメリット
材料のセメントが防水性がほぼないので、塗装でのメンテナンスが必要不可欠です。
メンテナンス頻度も他のサイディングと比較すると高いです。
樹脂サイディング
材料に塩化ビニルを使用したサイディングです。
北米ではシェア50%以上と言われておりますが、日本では1%ほどです。
樹脂サイディングのメリット
高い耐久性が特徴です。
吸水性が低くいため、凍害にも強いので寒冷地での普及が広がっています。
メンテナンス頻度も高くありません。
樹脂サイディングのデメリット
他のサイディングに比べてコストがかかります。
現状では施工可能な業者も少ない点も、若干不便な点です。
サイディング別の適正塗料
木質系サイディングの塗料
木部に塗布する塗料は造膜系と浸透系の2種類があります。
造膜系は文字通り表面に厚く強固な膜を形成することで素材を守るのに対し、浸透系は透明な塗料を木部に染み込ませて内部から防水性や耐久性を上げる物になります。
造膜系の方が耐久性、防水性共に優れておりますが、木目の美しさが建物のデザインの一部となっている場合は、浸透系の塗料がセオリーです。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
金属系サイディングの塗料
金属にとって恐るべき劣化は錆なので、下塗りには必ず錆止めを塗布します。
仕上げはウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料が一般的です。
また、特に夏季は金属サイディングの表面が高温になることから弾性塗料との相性は最悪で、塗膜の膨れや爆裂が発生する可能性があるので注意が必要です。
金属サイディング自体の耐久性が高く、吸水性が非常に低いため、塗装はそこまで頻繁でなくても問題ありませんが、先にシーリングの劣化が発生するので定期的に点検は必須です。
金属塗装に関しては詳しくはこちらの記事をご覧ください。
窯業系サイディングの塗料
一般的にはアクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料があり、性能や価格も異なります。
建物の用途によって使い分ける事が可能なので、一概にこれが1番!という事はありませんが、単純に耐久性が一番高い物は無機塗料で、コストパフォーマンスに優れているのがアクリル系です。
立地や予算、建物の用途に応じて塗装のプロに相談する事をおすすめいたします。
樹脂系サイディングの塗料
樹脂サイディングは耐久性に優れており、メンテナンスフリーと謳われることもありますが、流石にメンテナンスは必要です。
大体10~20年程の周期で塗装が必要です。
樹脂サイディングは紫外線の影響を受けやすい素材なので、日当たりの良い立地の建物には紫外線防止塗料を塗布します。
まとめ
建物のデザインや用途から、様々なサイディングが選ばれる昨今。
メンテナンスのことも考慮しながら選ぶことも重要になってきます。
塗料の種類も豊富で、塗装DIYの情報や動画なども無数に存在する中で、サイディングに合わない塗料を選択してしまうと、取り返しがつかないほどの失敗をしてしまう可能性もあります。
プロの塗装屋と相談し、外装材に適した塗料を適切に塗布してメンテナンスをすることが、結果的には一番安価で安全なのです。
塗料や外装材に関する疑問、質問はリペインターズにご相談ください!