難付着サイディングの塗装について!塗装のプロに聞いてみた!
2025/01/28
外壁塗装の周期は一般的に10~15年サイクルでのご検討が理想です。
昨今増えてきた「難付着サイディング」は、塗装工事の際に注意が必要なのでこの場をお借りしてご案内いたします。
難付着サイディングとは、メーカーが様々な技術で開発した汚れにくい建材で、従来のサイディングに比べるとメンテナンスが楽というメリットがあります。
Contents
難付着サイディングボードの種類
難付着サイディングは総称で、各メーカーによって汚れにくいメカニズムや耐久性、低汚染性は異なります。
簡単にご案内します。
光触媒
外壁に着いた汚れを日光の力で分解するコーティングが施してあります。
光が照射されることで化学反応を起こし、コケやカビなどの発生を抑制します。
親水性塗料のコーティング
従来の塗料は撥水性に優れた機能を持っていますが、親水性の塗料でコーティングされていると、表面に汚れがついてもその下に水が入り込み、汚れを洗い流してくれる効果があるので、汚れにくい仕様となっています。
セルフクリーニングと呼ばれる機能で、低汚染性を謳う塗料のほとんどはこの機能があります。
無機ハイブリッド塗料
有機塗料と無機塗料の良い部分をかけ合わせた塗料です。
無機成分は紫外線による塗膜の劣化に強く耐久性が高く、樹脂を主成分にする有機塗料は柔軟性が高いことが特徴です。
難付着サイディングの塗装
塗装の注意点
難付着サイディングに塗装をする場合は専用のシーラーを塗布する必要があります。
「難付着」は読んで字のごとく、汚れを付着させ難い分、本来必要な塗膜の食いつきにも影響があるのです。
従来のシーラーを塗布しても、上手く定着せず、塗布後短期間で剥離してしまうこと可能性が高いのです。
難付着サイディングに通常の塗装をしたら
前述のように、短期間で剥離してしまいます。
そうなってしまったら修正は大変な作業です。
剥離剤と呼ばれる薬品を使って塗膜を強制的に剥離した上で、専用シーラーを用いて塗り直す方法も可能ではありますが、剥離剤は外壁材そのものを溶解してしまうため、綺麗に仕上がらない可能性もあります。
場合によって外壁の貼り直しをした方が安く済むような事例もあったようです。
難付着サイディングの見分け方
難付着サイディングとそうでないサイディングは目視だけでは中々見分ける事は困難です。
新築時の仕様書を確認する
新築時にハウスメーカーや工務店から渡される建物の仕様書には建材の品番や、商品名、メーカー名などの記載があります。
サイディングの情報が分かればそれが難付着サイディングか否か判明します。
また、2001年以降に建てられた建物は、難付着サイディングの可能性が高いので、確認が必要です。
ラッカーシンナーでこする
塗料の希釈材であるラッカーシンナーを使用して確認する事も可能です。
シンナーを少し布に含ませ、外壁をこすってみた時に、布に塗料の色が付着したら難付着サイディングではありません。
同じ作業をした時に、布が綺麗なままだったら難付着サイディングの可能性が高いです。
築年数と外観の劣化具合
築15年程経過しているとどことなく汚れは目立ってくるものです。
汚れが目立たず、かつ艶もある場合は難付着サイディングの可能性があります。
コーキングの劣化具合とサイディングの汚れ具合を比較して、明らかな差があるようでしたら疑った方が無難です。
まとめ
難付着サイディングは従来の建材と異なり、汚れが付着しにくい分、塗料の食いつきも悪い建材です。
専用の下塗り材を使用しないと塗料が外壁に密着せず、完工後まもなくで新しく塗った塗膜が剥離してしまいます。
難付着サイディングか否かは目視では見抜く事は難しいので、プロに判断してもらい、適切な塗装をすることをオススメします。
リペインターズでは、難付着サイディングの塗装のご依頼も承っております。
少しでも疑わしい場合は、専用シーラーによる下地処理を施し、美しく丈夫な塗膜の形成をお約束いたします。