京都市左京区にて外壁塗装に伴う現地調査〈中古住宅リフォーム〉
2022/11/08
こんにちはリペインターズの広報担当です。
今日は、京都市内の北の方までやって来ました。
中古で戸建住宅を購入されたお客様(施主様)からの、ご依頼です。
ご依頼の内容としましては、中古の住宅をフルリフォームをご希望されており、その一環で塗装部分の施工のご依頼を賜りました。
塗装箇所は、建物の外壁と既存の全ての雨樋、そして1階、2階の軒天部分です。
現場の状態
ちょうど現場に赴いた時に大工さんが内装工事を進めておりました。
今回の塗装工事は、外壁以外も内部の木部等もご依頼いただいております。
外壁部分のリフォームは着実に進んでいるのですが、現時点ではまだ本格的に外壁塗装は出来る状況ではありません。
従いまして、出来る部分から始めて行きたいと思います。
軒天
出来る部分としましては、今のところ軒天部分が有りますので進めさせていただきます。
職人が施工場所の状況を確認すると、軒天裏の木部にプリント合板が貼り付けてあるのを発見しました。
その部分が劣化により、かなり荒れてきております。
木目部分がささくれてきており、指で触るとパリパリと剝がれる状態です。
プリント合板は、その名のごとく木目など木の模様をプリントしたシートを合板基材に貼り付けてあります。
おおよそ30数年前に誕生した建材で、見た目が綺麗で低価格なところが人気を呼んで様々な場所に使われました。
軒天も昔の建物の様に無垢の軒板を使うと費用高になりますので、こちらのようにコストダウンの為に導入されることもよくありました。
しかし、軒天というのは湿気に非常に影響を受ける部分でもあります。
屋根内部のこもった湿気を逃がす役割もありますし、雨天時に直接雨水が当たる部分では無いのですが、下屋部分に降り注いだ雨の水蒸気を吸い込む事もあります。
そのため年数の経過と共に剥がれて来てしまうことは避けられません。
劣化した軒天を放置しているとひび割れや剥がれが生じて耐久性そのものが低下してしまい、雨漏りのリスクも高くなってしまいます。
▷参考記事:軒天からの雨漏りの原因とメンテナンス方法を解説
軒天の下地処理
このまま塗料を塗り進めると、新たな塗装面に剥がれが生じてきます。
そのため塗布面であるプリント合板部分にケレン作業を行い下地を慣らしてからの施工となります。
職人が研磨パット、紙やすりを使い作業を進めていきます。
ある程度作業が進みましたら、後日に行う塗装に備えまして養生作業を行います。
養生
塗り進める際に、塗料が落ちて下屋の瓦を汚してはいけないのでしっかり養生を行います。
今回使用する養生ビニールは『ノンスリップシート』。雨天時に優れもののシートです。
下屋部分の瓦部分に貼り付けていますが、その名のごとく、この緑の養生シートはスリップしにくい様に特別の加工が表面に施されています。
通常、養生シートのようなビニール素材は雨に濡れると滑ってしまいますよね。
今回の様に、只でさえ傾斜していて滑りやすい瓦屋根にも威力を発揮するのです!
実際、雨が降れば屋根ですので濡れてしまいますからね。
ケレンと養生作業が終わりましたら、軒裏天井を塗り進めていきますが、ここで軒裏天井の役割について、お話しをさせて頂きます。
軒裏天井の役割
・軒がある事で外壁を雨風や太陽の紫外線から守る事が出来て外壁材の劣化を防ぐ事が出来ます。
最近は軒のない家や軒の短い家も増えていますが、軒がないと雨が外壁に直接当たってしまい雨漏りのリスクも高くなってしまいます。
▷参考記事:軒が短い家は雨漏りしやすい?その理由を解説
・軒天には延焼防止効果も有ります。
軒裏天井には難燃材が用いられる事が多いので隣家で火災が発生したり、もし自宅から火の手が上がってしまった際に軒裏天井が無いとたちまち大屋根まで火が回ってしまいます。
・さらに換気口の設置による小屋裏の結露の防止効果もあります。
屋根裏内部は日中の温度変化や雨水により湿気で結露が生じる場所でもあります。建物によっては設けられてない場合もありますが、換気口を軒天に設けたりケイカル板と言う無数に穴の開いた部材を用いて屋根裏に溜まる湿気を排出して結露を防ぎます。
使われている素材
軒天に使用されている素材には、主に木材系、難燃材系、金属系があります。
『木材系』では杉や松など木材が使用される伝統的な軒裏のスタイルもあれば、カラーべニアや化粧合板などが使用されている場合もあります。
他の素材よりも劣化が早く、腐朽のリスクが高いので、定期的な塗装が必要です。劣化が進んでいる場合には金属で覆うカバー工法で補修することもあります。
『難燃材』ではケイカル板やエクセル、フレキシブルボード等が有ります。
現代の新築やリフォームなどに多用されています。性能、コストバランス共に優れています。
特にケイカル板は防火性、透湿性に優れております。
『金属系』ではガルバリウム鋼板、アルミスパンドレルなどの薄い鋼鈑を使用します。
比較的新しい建材で普及率が高く、既存の軒裏天井にカバー工法も対応可能です。表面処理が施されているので錆びにくく対候性に優れています。
今回はここで一旦、区切を入れさせていただきます。
次回からは軒裏天井の劣化から塗装の方法をお伝えしたいと思います。
それではここら辺で失礼します。
京都市山科区を拠点に各種塗装工事を承っているリペインターズです!
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